更新日: アニメーションを企業動画に活用しよう!その種類やメリットを事例をもとに紹介!
企業動画の制作において、各解説にアニメーション動画を取り入れる企業が増えてきています。
参考:企業でアニメーション動画が活用される理由とは?活用事例も解説|NOKID
アニメーションといってもその種類は多岐にわたります。企業動画にアニメーションを取り入れるメリットや活用シーンについて、事例をもとに解説します。
目次
1.アニメーション動画を活用した企業事例
まずは実際にアニメーション動画を活用した企業の事例を5つ見ていきましょう。
【イラストアニメーション:採用動画】山陽動物医療センター
社会福祉法人聖徳会の採用動画です。
鮮やかな背景に対比して、モノクロタッチのアニメーションになっていることで、仕事をこなしている人の動きに注目が行くデザインになっています。そして、シンプルなアニメーションの最後に映し出される企業ロゴも、それまでのタッチとはギャップが生まれるため、印象に残りやすいでしょう。
【モーショングラフィックス:学校紹介動画】福岡大村美容ファッション専門学校
大村美容ファッション専門学校の紹介動画です。
美容・ファッション=センスをイメージさせるような、スタイリッシュな印象に仕上がっています。白・赤・黒で統一されたカラーリングも印象的で、洗練されつつも強いメッセージ性も感じる内容です。
【ストップモーションアニメーション:商品紹介・ブランディング動画】辻製油
辻製油の商品紹介・ブランディング動画になります。
リアルな花、葉っぱ、そして野菜を使用したストップモーションを用いることで、製品の「自然由来」というイメージが強く伝わります。カクカクとした動きではありますが、アニメーションにも「手作り」の印象が感じられるため、動画や製品に親近感を抱きやすいでしょう。
【インフォグラフィックス:会社紹介動画】大和工業グループ
大和工業グループの会社紹介動画です。
グループの沿革・事業内容・実績を、年表や数字、グラフでわかりやすく説明しています。これら要素に動きが伴っているため、より理解しやすく、また記憶にも残りやすい動画にもなっています。
【タイポグラフィアニメーション:告知動画】船井総合研究所
船井総合研究所の経営者向け情報サービスの告知動画です。
文字に振動などの動きをつけることで、スタイリッシュな印象を演出しています。また躍動感のあるBGMで視覚的・聴覚的にもインパクトがあり、印象に残りやすい内容です。
2.アニメーションの種類
事例で紹介したもの、それ以外も含め、アニメーションには大きく分けて7つの種類があります。まずはそれぞれの特徴を押さえましょう。
イラストアニメーション
イラストアニメーションとは、手書きのイラストや平面イラストなどの2Dイラストを用いて制作されるアニメーションです。事例①の「山陽動物医療センター」の動画が該当します。
シンプルな表現から複雑な表現まで幅広く表現することが可能です。イラストアニメーションは、CM、Web動画など、さまざまな分野で用いられています。そのため、日本人にとってはなじみ深く、安心感や信頼感を得やすい動画の一つです。テレビアニメなどのフルアニメとはまた別で考える必要はあります。
3Dアニメーション
3Dアニメーションとは、立体的なグラフィックを用いて作るアニメーションです。2Dアニメーションとは異なり、奥行きやリアルな動きなどの表現が可能であるため、説得力やリアリティを表現したい場合に適しています。3Dアニメーションは、映画やゲームなどのさまざまな分野で用いられていますが、企業動画では、工業製品や部品、車両などの精密機器などを細部まで表現していることも多く見られます。
インフォグラフィックアニメーション
インフォグラフィックアニメーションとは、理解の難しいデータや情報を図や表、グラフ、イラストなどを用いて視覚的にわかりやすく表現した動画です。事例④の「大和工業グループ」の動画が該当します。
数値データがわかりやすく表現されるため、視聴者が瞬時に情報を理解できる仕組みを作れるだけでなく、信頼性の高さもアピールできるというメリットがあります。動画広告を始め、プレゼンテーション動画や採用動画、IR・株主総会などで活用されています。
モーショングラフィックス
モーショングラフィックスとは、文字や図形、イラストなどの静止画を、動きをつけることで表現するアニメーションです。事例②の「福岡大村美容ファッション専門学校」の動画が該当します。
テキストや図形に動きを加えることで視聴者の興味を引くとともに、解説の流れも伝わりやすくなります。前述のインフォグラフィックと合わせて、企業動画では多く使われるアニメーション手法ですが、飛行機の機内映像やタクシー、電車などのディスプレイ映像でも多く活用されています。
ピクトグラムアニメーション
ピクトグラムアニメーションとは、ピクトグラムを用いて制作されるアニメーションです。ピクトグラムとは、視覚的にわかりやすいように図形化された記号のことです。ムダな情報がないため、論点を簡潔に伝えられます。インフォグラフィックと同種類ともいえます。ピクトグラムアニメーションは、交通機関や公共施設、商品などの説明や案内に活用されています。
タイポグラフィアニメーション
タイポグラフィアニメーションとは、文字やロゴに動きをつけた表現をするアニメーションです。事例⑤の「船井総合研究所」の動画が該当します。
自由に文字を動かすことで視聴者にインパクトを与えやすく、印象をガラリと変えられるというメリットがあります。また、伝えたい情報を視覚的に強調できることも特徴の一つです。タイポグラフィアニメーションは、企業動画内のタイトルや転換でも多く使われます。ミュージックビデオやCM、イベントなどの動画にも効果的に使用される手法です。
ストップモーションアニメーション
ストップモーションアニメーションとは、1コマずつ撮影した静止画を連続して再生することで、あたかも動いているように見せるアニメーションです。事例③の「辻製油」の動画が該当します。
コミカルな動きを表現できるため、温かみや親しみを感じてもらいやすいでしょう。ストップモーションアニメーションの代表作品として、「ひつじのショーン」や「PUI PUIモルカー」などが挙げられます。撮影には時間がかかり専門的な知識も必要となり費用が多くかかりますが、企業理念動画やブランディングムービーなどでは、印象的に活用されるケースもあります。
3.企業動画での活用シーンと、その相性の良いアニメーション
企業動画でアニメーションを活用する場合、紹介する内容にベストな手法を取り入れると動画コンテンツとしての効果が高まりますここからは、内容ごとに相性の良いアニメーションを紹介します。
商品・サービス紹介動画
商品・サービス紹介動画は、映像と音声・音楽を用いて、視覚・聴覚に対してサービスの訴求ができます。無形商材であるサービスでも、実際の利用シーンなどを映像化することで、よりわかりやすいビジュアル表現が可能です。主に下記のアニメーション動画が向いています。
- モーショングラフィックス
- インフォグラフィックアニメーション
- 3Dアニメーション
費用を抑えながら自由度の高い動画を目指す場合は、モーショングラフィックスがおすすめです。シンプルな演出がしやすく、実写映像と組み合わせるといった方法もあります。インフォグラフィックアニメーションは、シンプルでわかりやすく、制作コストが比較的安価です。世界共通のユニバーサルデザインで伝えやすいため、海外に向けた動画のケースにも効果を発揮します。紹介する製品の細部や見えない内部を表現したい場合は、3Dアニメーションも視野に入れると良いでしょう。アニメーション動画のなかでもリアル感を表現できます。
ブランディング動画
ブランディング動画は、自社や商材のコンセプト、世界観などを伝えて、イメージアップや認知度拡大を目指す動画です。効果的に活用できれば「〇〇といえばあの企業」といったイメージを浸透させることも可能です。手法は様々ですが、下記のアニメーション動画で表現することも効果的です。
- イラストアニメーション
- ストップモーションアニメーション
イラストアニメーションは親しみがわきやすく、感情移入を促進できる効果が期待できます。ストップモーションアニメーションはインパクトが強く、注目されやすい点がメリットです。また、CGのように表現できる幅が広く、バリエーション豊かな演出ができるでしょう。
採用動画・研修動画・決算動画・会社紹介動画
採用動画・研修動画・決算動画・会社紹介動画は、企業が内外に向けて発信する動画です。単調になりがちな解説も、アニメーションを用いることでコンパクトになり、伝えたい内容を表現できるようになります。下記のアニメーション動画の活用がおすすめです。
- イラストアニメーション
- インフォグラフィックアニメーション
- モーショングラフィックス
イラストアニメーションは、採用動画や会社紹介動画などで多く用いられています。グラフや数字、文字を中心に伝えるケースでは、インフォグラフィックアニメーションを活用することで、よりわかりやすくサービスの実績や詳細などを伝えられます。とくに研修動画や決算動画に最適です。モーショングラフィックスは、特定のイメージを強く与えたくないときにも役立ちます。
たとえば実写であれば出演者、アニメであればキャラクターのイメージや印象が強く残ってしまうことも少なくありません。モーショングラフィックスはアニメでも実写でもないため余計なイメージがつかず、自社の伝えたいことを先入観を与えることなく、正しいイメージで伝えられるでしょう。とくに採用動画には効果的といえます。
告知動画
告知動画は、タイポグラフィアニメーションが効果的といえるでしょう。シンプルなテキストのほか、個性的なフォントや文字装飾、CGなどを取り入れられるため、デザイン性が高い動画も制作できます。映像内のテキストを大きく表示することが多いため、伝えたいメッセージをわかりやすく伝えることが可能です。そのため、イベントなどの告知動画や、短い尺のPR動画に向いています。
4.企業動画でアニメーションを用いるメリット
企業動画でアニメーションを用いるメリットは、主に4つあります。ここでは、それぞれのメリットを解説していきます。
コストが抑えられる
1つ目のメリットは、コストを抑えられることです。その理由は、制作人件費以外の経費が少なくて済むからです。実写で撮影する場合、スタッフの人件費のほかに、スタジオ代、撮影機材の手配費、出演費(タレントやモデル)など高額なコストがかかります。屋外で撮影する場合は、天候に左右されることもあるでしょう。様々な事情がからみ、制作期間が長くなったり思うようにスケジュールを組めない場合もあります。
一方、アニメーション動画は上記のような制約はほとんどありません。そのため、全体的なコストを抑えられる点は大きなメリットです。ただし、動画の尺や内容によっては、制作スケジュールは長めに見る必要もあり、その点からコストが嵩む可能性はあります。必ずしも実写よりもコストが安くなるということではないことを理解しておきましょう。
多彩な表現ができる
2つ目のメリットは、多彩な表現ができることです。アニメーションには豊富な技法があるため、実写ではできないようなシーンや表現が可能であるからです。たとえば、架空のキャラクターを制作したり、動物のキャラクター同士で会話したりなど、現実では再現できないような表現ができます。3Dであれば、商品の内部や効果のイメージなど、実写でできない描写もリアルに表現可能です。リアリティな表現も実写よりフラットな印象を与えられるため、ネガティブな内容も比較的抵抗感なく観られるというメリットがあります。そのため、表現の自由度が高い点は、アニメーションならではのメリットです。
修正がしやすい
3つ目のメリットは、修正に対応しやすいことです。実写動画で修正が発生した場合、撮り直しが必要になりますが、アニメーション動画は撮影を伴わないため、編集によって差し替えもできるからです。撮り直しのリスクがなく、映像の修正にも柔軟に対応しやすいというメリットがあります。
オリジナルキャラクター(擬人化)を使用できる
4つ目のメリットは、オリジナルキャラクターを使用できることです。自社オリジナルキャラクターを起用することで、親しみやすさや強い印象を与えられます。リアルな人間が言わないような口調や、言いにくいフレーズなども代理で話しやすいため、表現の幅が広がるでしょう。
5.制作依頼する際の注意点
アニメーション動画は、動画編集だけでなく、イラストデザイン等専門的な分野になるため、動画制作会社への依頼が必要となる場合が多いでしょう。ここでは、制作を依頼する際に注意したいポイントを3つ解説します。
活用シーン・費用・納期を明確にする
依頼する前に、「どんなシーンに利用するのか」「企業で用意できる予算額」「いつまでの納品を希望しているのか」を明確にしましょう。上記が明確にされていないと、打ち合わせにムダな時間ロスが発生するだけでなく、動画の内容の方向性が定まらず、アニメーションのメリットを十分に活かせません。目的の設定も含めて、最初のステップが重要であるため、十分に方向性を練ってから相談するようにしましょう。
アニメーションのコンセプトと企業イメージをかけ離れないようにする
アニメーションのコンセプトと企業のイメージがかけ離れないように注意しましょう。たとえば、信頼感を伝えたい場合、キャラクターを用いて砕けた印象にしてしまうとイメージとかけ離れた印象になります。ギャップを生まないためにも、打ち合わせの段階で具体的なイメージを伝えることが大切です。
制作会社の得意分野を確認する
制作会社によって得意分野がさまざまであるため、何が強みなのかを事前に確認することが大切です。公式サイトの実績一覧にイメージに合う動画がないか調べたり、直接問い合わせたりしておくなどしておきましょう。
6.アニメーションで豊かな表現の企業動画を
アニメーション動画には、多彩な表現方法があり、バリエーションも豊富です。アニメーションならではの特徴を活かして、効果的な企業動画を制作しましょう。
7.Q&A
Q.アニメーション動画を制作会社に依頼した場合、どれぐらいの期間がかかりますか?
A.一般的に、1分程度の短い動画であれば、2~3ヶ月程度で制作可能です。しかし、動画の内容や表現方法などによっても制作期間が変わってくるため、一度制作会社に相談することをおすすめします。
Q.アニメーション動画の特徴はなんですか?
A.アニメーション動画の主な特徴は、以下のとおりです。
- 伝えたい情報をわかりやすく伝達できる
- 視聴者の興味・関心を引くことが可能
- ブランディングやPRに効果的
- 表現の自由度が高い
- コストを抑えられる
Q.制作会社への相談はいつ行なったら良いですか?
A.企画の段階からの相談が望ましいですが、その場合も、活用シーンや費用、希望納期は明確にして相談するとスムーズです。
Q.アニメーション動画の費用をできるだけ抑えるにはどうしたら良いですか?
A.費用を抑えるためには、以下の方法が挙げられます。
- 動画の尺を短くする
- 動画の内容や表現方法をシンプルにする
- 制作会社の予算内の提案を聞いてみる
ただし費用を抑えすぎると、動画のクオリティが低下する可能性もあるため注意が必要です。
Q.アニメーション動画のデメリットはなんですか?
A.主なデメリットは以下の2つです。
- リアリティや説得力が伝わりにくい
- 実写よりも制作に時間がかかる場合がある
企業の理念やビジョンの訴求など、リアリティや説得力が重要なシーンでは、実写動画のほうが向いている場合があります。また、アニメーションの種類によっては制作期間が長くなるケースも少なくありません。実写との組みあわせなどを含めて検討し、紹介内容に合わせた動画作りがおすすめです。
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