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更新日: 動画用フリーBGMの注意点!著作権フリーとロイヤリティフリーの違いとは?

動画制作においてBGM(バックグラウンドミュージック)は様々な効果や役割を持つ重要な存在です。しかし、BGMを選ぶ際にはいくつかのポイントと注意点があります。特に「著作権フリー」や「ロイヤリティーフリー」といった違いについてなどは、わかりにくい部分も多いでしょう。この記事では、動画制作におけるBGMの効果や選び方のポイント、著作権の解説、「著作権フリー」と「ロイヤリティーフリー」の違いについて紹介します。

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1.BGMの役割と効果

まずは動画におけるBGMの役割と効果を確認しましょう。

心理学的な効果

①マスキング効果

マスキング効果とは、BGMを使用することで動画内の不要な音を隠す効果のことです。撮影環境によっては、雑音やノイズが入り込むことがありますが、BGMを追加することでこれらの音を覆い隠し、視聴者にとって聞き取りやすい音声を提供することができます。また、会話が途切れた瞬間や、無音状態になる部分にもBGMを入れることで、不自然な印象を軽減し、動画全体のスムーズな流れを保つことができます。

②感情誘導効果

感情誘導効果とは、BGMが視聴者の感情を引き出し、意図した反応を促す効果です。例えば、アップテンポで明るい音楽を使用すると、視聴者は元気で前向きな気持ちになります。一方、しっとりとしたバラードやスローな楽曲を用いると、視聴者は感傷的な気分になることがあります。シーンに応じたBGMを使うことで、視聴者の感情をより深く引き込むことが可能です。

③イメージ誘導効果

イメージ誘導効果とは、BGMが動画の内容やブランドのイメージを視覚的にも聴覚的にも強化する効果です。例えば、高級感を持たせたい商品プロモーションでは、クラシック音楽やジャズを使用することで、商品そのものに高級感や洗練された印象を与えます。また、自然やアウトドア関連の映像には、アコースティックな音楽や穏やかなメロディーがマッチし、自然の美しさや爽やかさを強調します。BGMを適切に選ぶことで、視覚だけではなく、聴覚を通じてもメッセージを強く伝えることができます。

④行動誘導効果

行動誘導効果とは、BGMを用いて視聴者に特定の行動を促す効果です。具体的には、音楽のテンポによって歩くスピードや食べるスピードが変化したり、音量によって声の大きさが変化したり、というように人の行動に変化をもたらします。例えば飲食店での店内BGMにおいて、単価の低いランチタイムはアップテンポなBGMを流し回転率を上げ、単価の高いディナータイムはゆったりとしたBGMで滞在時間を伸ばし、注文数を上げるといった活用が見られます。

ブランドイメージの形成

BGMはブランドの個性やメッセージを視覚的だけでなく、聴覚的にも伝える役割を持っています。ブランドに合った音楽を選ぶことで、視聴者に一貫したイメージを印象づけ、ブランド認知度を高めることができます。たとえば、若々しくエネルギッシュなブランドはアップテンポのポップミュージックを使用する一方で、ラグジュアリーなブランドはクラシックやジャズのような高級感のある音楽を選ぶことが多いです。

コンテンツの視聴持続時間の延長

BGMの選び方次第で、視聴者が動画を最後まで視聴するかどうかが決まることがあります。適切なBGMを使用することで、視聴者の興味を引き続け、動画の視聴持続時間を延ばすことが可能です。たとえば、テンポが一定でリズム感のある音楽は、視聴者の集中力を維持しやすくなります。

2.BGMを選ぶ際のポイント

動画の目的やテーマに合わせたBGMにする

動画に使用するBGMは、その動画の目的やテーマに合ったものにすることが重要です。プロモーション動画、教育動画、エンターテインメント動画など、目的に応じて適した音楽は異なります。例えば、企業のPR動画であれば、信頼感を感じさせる落ち着いた音楽が適しています。一方、エンターテイメントやバラエティ要素の強い動画では、活気ある明るい曲が映像の雰囲気を盛り上げるでしょう。BGMが映像の内容と一致していることで、視聴者の心に響きやすくなります。

ターゲット視聴者を意識する

次に、動画を視聴するターゲット層を意識することも重要です。若年層向けの動画では、最新のポップスやEDMなどのリズミカルな音楽が好まれる傾向がありますが、シニア層向けの動画ではクラシックやジャズなど、落ち着いたジャンルのBGMが適しているでしょう。また、有名な楽曲、人気な楽曲をBGMとして使用することで、楽曲から話題性を作り出すこともできます。

動画の流れやリズムに合った選曲

BGMは動画のテンポやリズムに大きな影響を与えます。例えば、スピーディな動画に対してゆったりとした音楽を選んでしまうと、動画のテンポが不自然に感じられることがあります。そのため、動画の流れに合わせて、テンポやリズムがマッチするBGMを選ぶことが大切です。また、動画の切り替えやクライマックスに合わせて音楽の展開を工夫することで、視聴者に強いインパクトを与えることができます。

音質と音楽の長さを考慮する

動画のクオリティを高めるためには、BGMの音質も重要です。高音質な音楽を選ぶことで、視聴者によりプロフェッショナルな印象を与えることができます。また、動画の長さに応じた音楽の長さを選ぶことも大切です。ループ可能な音楽や、動画に合わせて音楽の長さを調整できる素材を選ぶと良いでしょう。

ボリュームとバランスを適切に設定する

BGMの音量は、動画のナレーションや効果音とバランスをとる必要があります。音楽が大きすぎると、重要なメッセージが伝わらなくなる可能性がありますので、視聴者が聞き取りやすいように音量を調整しましょう。特に、ナレーションがある場合はBGMを控えめに設定し、効果的に使用することが求められます。

著作権とライセンスを確認する

BGM選びにおいて見落としがちなポイントの一つが、著作権の問題です。商業利用や公開する動画の場合、著作権を無視した音楽の使用は法律的なトラブルを引き起こす可能性があります。そのため、著作権フリーの音楽やライセンス契約を結んだ音楽を使用することが大切です。次の章以降で著作権やロイヤリティーフリーについて詳しく解説していきます。

3.著作権とは 

「フリー」という言葉が表記されていたとしても、「著作権フリー」か「ロイヤリティフリー」かで意味合いは大きく変わってきます。BGMの著作権と、この違いについて詳しく解説していきます。

著作権とは

著作権とは、知的創造をした人に与えられる「知的財産権」の1つになります。BGMだけでなく、小説やイラストなど様々な創作物が対象です。出願や登録の必要はなく、著作物が生み出された時点で権利が発生します。また、著作者の権利として財産的な利益を守る権利だけでなく、人格や名誉に関わる部分を保護する権利の「著作者人格権」も存在します。またもう1つ注意すべきなのが「著作隣接権」です。著作物の創作者ではないものの、著作物の伝達に重要な役割を果たしている実演家、レコード製作者、放送事業者及び有線放送事業者に認められている権利になります。

著作権で保護された音源を動画制作に使用する場合

購入したCDや配信されている音源を動画のBGMとして使用する場合、その音源を管理しているJASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)などの団体や協会に許可を得る必要があります。これら団体に申請をし、使用料金を支払う必要があります。

また管理団体への手続きと合わせ、​​レコード会社等著作隣接権者への手続きが必要な場合もありますので注意しましょう。

著作権法に違反した場合

著作権者の許諾を得ずにBGMをはじめとした著作物を使用した場合、著作権法違反となり、以下の法的責任を負う可能性があります。

  1. 刑事責任(著作権法119条1項):原則として「10年以下の懲役」または「1000万円以下の罰金」となっています。さらに企業などの法人による侵害の場合(著作者人格権侵害、実演家人格権侵害を除く)は、3億円以下の罰金と定められています。
  2. 民事責任:著作権者により次の方法で責任追及が行われる場合があります。
  • 侵害行為の差止請求(著作権法112条)
  • 損害賠償請求(民法第709条、著作権法114条)
  • 不当利得返還請求(民法703条・704条)
  • 名誉回復措置請求(著作権法115条)

4.「著作権フリー」と「ロイヤリティーフリー」の違い

著作権フリーの定義

「著作権フリー」とは、一般的に2種類の状態に分類されます。

  • 著作権が存在しない(保護期間が終了している)か、著作権者がその権利を放棄している
  • 著作権は存在しているが、『利用規約』の範囲内で自由に使用できる

この表示がある場合、基本的に使用料は発生せず、商用・非商用を問わず自由に使用できます。しかし、『利用規約』が設けられている場合はその範囲内での使用が求められます。違反する場合は著作権法違反となってしまうことがあるため、必ず確認と遵守をしましょう。

また著作権フリーとは別に、許可なしで音源をBGMとして使用できる条件が3つあります。

  • 営利を目的としない上演等の場合(①営利を目的としない ②聴衆又は観衆から料金を受けない ③出演者などに報酬が支払われない の3つの条件を全て満たす)
  • 個人または家庭内など限られた範囲内においての、私的使用のための複製
  • 学校など教育機関での複製

    この3つに該当しない場合は、使用する際に基本的に許可等が必要となりますので注意しましょう。

    ロイヤリティーフリーの定義

    「ロイヤリティーフリー」とは、著作権などが存在する知的財産を利用する際、権利所有者へ支払う使用料を意味する「ロイヤリティ(Royalty)」が「無料(フリー)」であることを指しています。一度の購入または使用料の支払いで、その音楽を無期限で利用できるライセンス形式です。

    利用可能範囲はライセンス契約によって異なりますが、一般的には特定のプロジェクトやメディアでの使用が許可されます。「著作権フリー」との違いとして注意すべきなのは、著作権自体は存在していることと、無料ではないということです。

    またロイヤリティフリーの素材を使用しているからといって、音源を完全自由に使用して良いということにもなりません。ロイヤリティーフリー素材であっても、商用利用が許可されていない場合やクレジット表記の必要性がある場合などありますので、必ず『利用規約』の確認と遵守をしましょう。

    違いを理解して正しく使用する

    「著作権フリー」と「ロイヤリティーフリー」の違いを理解することは、適切な音楽を選ぶ上で重要です。著作権フリーは完全に自由に使用できる場合が多いですが、ロイヤリティーフリーの場合、使用範囲に一定の制限があります。またどちらの素材であっても、クレジット表記が必要な場合や、使用制限があることもありますので、事前にサイトの規約を確認しましょう。

    5.注意点を押さえたBGM選びを

    動画制作において、BGMは視聴者の感情や印象に直接影響を与えるため、慎重に選ぶことが重要です。映像の目的やターゲット、映像のテンポに合わせた選曲、音量のバランス、そして著作権を考慮した音楽選びが、動画をより魅力的に仕上げる鍵となります。特にフリーBGMの素材サイトなどは多くありますが、著作権フリーやロイヤリティーフリーの違いを理解し、適切なBGM利用をしなければ「フリー」の記載があっても思わぬ出費や法的トラブルに発展してきます。これらのポイントを押さえて、映像に最適なBGMを選んでみてください。

    6.Q&A

    Q1: BGMを選ぶ際の重要なポイントは何ですか?

    A1: 動画の目的やターゲット、動画のテンポに合った音楽を選ぶことが重要です。視聴者が動画に対しどのようなイメージを抱くべきかを考慮し、音楽のジャンルやテンポを選ぶことを意識しましょう。

    Q2: BGMのボリュームをどのように調整すれば良いですか?

    A2: BGMのボリュームは、ナレーションや効果音とのバランスを取ることが重要です。BGMが大きすぎるとメッセージが伝わりにくくなるため、視聴者が聞き取りやすいように控えめに設定することをおすすめします。

    Q3: 著作権フリーとロイヤリティーフリーの違いは何ですか?

    A3: 著作権フリーは著作権が存在しないか、著作権者が放棄した音楽で、通常無料で使用できます。一方、ロイヤリティーフリーは一度の支払いで無期限に使用可能な音楽で、無料で使用できるというわけではありません。また、どちらも利用規約等が設けられていることが多いため、しっかりと確認をした上での使用を心がけましょう。

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